私たちが大切にしている“声かけ”の工夫
不登校のお子さまが安心して過ごすためには、
「どんな声かけをされるか」も、とても大切なポイントです。
その一言が励ましになることもあれば、負担に感じてしまうこともあります。
だからこそ、私たちは子どもたちと関わる中で、慎重に、そして丁寧に声を届けることを心がけています。
◆ 子どもの様子を“よく見る”ことから始まる声かけ
声をかけるタイミングは、言葉の内容以上に大切です。
不安が大きい日、疲れている日、話したくない日。
子どもたちは、その時々で心の状態が全く違います。
まず表情や姿勢をよく観察し、
「今のタイミングは安心かな?」
「今日はそっとしておいた方がいいかな?」
そんな判断をしながら声を届けています。
“話したいときに話せる”という感覚が、子どもに安心を与えてくれます。
◆ 「〜しなさい」ではなく、「どうする?」と選択肢を渡す
学校でつらい思いをしてきた子の多くは、
自分の気持ちよりも「しなければいけないこと」を優先せざるを得ない環境にいました。
そのため私たちは、
「何をするか」ではなく、「どうしたいか」を大切にしています。
・「今はゲームする?ちょっと休む?」
・「作業続ける?それとも一回お茶にしようか?」
・「無理しなくていいよ。どうしたいか教えてね」
選択肢から自分で決めてもらうことで、
「自分で選べる」という感覚が育ち、少しずつ自信にもつながっていきます。
◆ 否定せず、受け止める姿勢を徹底する
子どもが話してくれる言葉は、どんな小さな一言でも大切な気持ちの表れです。
だからこそ、否定したり、意見を急いで修正したりはしません。
「そう思ったんだね」
「教えてくれてありがとう」
「そう感じるのも自然なことだよ」
このように受け止めてもらえる経験が積み重なることで、
子どもは少しずつ“安心して話せる”ようになります。
実際にこのような声掛けをして、今ではたくさん話してくれるようになった子もいます
◆ 成功ではなく“過程”をほめる
不登校の子どもは、成功体験が不足しがちです。
「できる・できない」で評価される環境が苦しかった子も多くいます。
だからこそ私たちは、結果ではなく過程に目を向ける声かけを意識しています。
「来られたね、すごいよ」
「ちょっとでもやってみようとしたの、いいね」
「話してくれたの嬉しかったよ」
ほんの一歩でも、子どもにとっては大きな成長です。
その価値を一緒に感じることで、次の一歩につながっていきます。
◆ 最後に ― 声かけは“関係づくり”の第一歩
言葉は時に、子どもに大きな安心を与えることがあります。
しかしそれは、無理に励ます言葉でも、正論でもありません。
「あなたを大切に思っているよ」
「ここは安心していていい場所だよ」
そんな気持ちが伝わるような、穏やかな声かけを続けていくことが、関係づくりの土台になります。
私たちはこれからも、一人ひとりのペースに寄り添いながら、
子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを続けていきます。





